Lr的日常

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   12月1日(土)

 さすがに日が昇る前に出来ることも無いので、8時前に出社。出社という行為がもはや2週間ぶり。
 通勤経路は家から信号にも捕まらずスムーズに行けたけど、それでも20分くらい。結構あるなぁ。直線距離なら大したことないけど、効率的な道がないのが問題か。あと高低差。300メーターくらい登る。

 今日は休みが2人いたこともあって、俺と出勤者のほぼ1対1。
 勤務日とかの説明を受けたけど、まず最初に人間関係を教え込まれる職場っていうのはもういろいろとマズい気もするが……。どうもいろいろあるっぽいなぁ。
 この人が今後の教育係的なポジションになるのかなぁ。一番の古株だし。って言っても2年くらいという、非常に若い農場です。この人は口は悪いけど、しっかりしてそうな印象。いずれは独立して大金持ちに、って野心家っぽいし。

 午前中は説明事項と、畑の場所案内がてら今植わっている野菜の説明。
 軽トラで移動してて、畑が非常にスリリングなところにあったりもして、運転技術がつかないうちはほんと慎重にいかないと、と思った。なんだよ横が崖になってるとか……。こんなん↓。

道道道道道道道 ←進行方向
柵柵柵柵柵柵



入口


 なぜ! 右上の柵を取っ払って! 入口を! 作らないっ!!
 入る時も出る時もめっちゃ恐かったです。

 午後は独りで商品の箱詰めを延々と。すげー平和だった。
 なんで俺がこんなことを……という感想もあるにはあるけど、こういった単純作業はあまり嫌いではない。それに、こういう働き方もあるんだな、と改めて実感。
 作物が育たない時期ではあるし、人もいない日だったから16時過ぎに終了。本格的には明日から、ということになりそう。

 帰りに図書館へ寄って、17時前に閉館のアナウンスを聞いたところで今日が土曜日だったということを知る(平日は18時閉館
 昨日、農業に土日は無いとか言っていたばかりなのにこの曜日感覚のなさ。世間一般とはかなりのズレが生じそうです。

 12月16日(日)

 選挙は不在者投票として事前に済ませた。
 9月だかどこかの時期に住民票がある土地での投票になるらしいので、俺は大阪。でもてっきり投票対象は山梨なのかと思ってて、小選挙区とか完全に山梨の候補者から考えてた。いざ投票に行ってみると目の前には聞いたことも無い大阪の候補者名が……。
 ま、比例と同じ政党で選びました。ちなみに維新は嫌い。原子力発電問題あたりから嫌いになったなぁ。それまではまぁ悪くなかったと思うんだけど。


 職場に発達障害の人がいる。高卒で働き始めてて、だからまだ入社9ヶ月目。
 何か問題が起きると、真っ先にその人が犯人として疑われる。たしかにそうであることが多いんだけども……たとえそうであっても、そういう対応はやはり良くないのではないかと思う。なんていい人っぽい感想を持ってる。障害者に対するスタンスとしては、正直あまりいい印象の無い俺にしては珍しい。

 俺なんてまだ働き初めて1週間ちょっとの人間だからそう思うのかもしれない。これまで9ヶ月間、ずっと一緒に働いてきた人達からすれば、最初の頃はまだ今後の成長に期待して接していたのかもしれない。でもそれが9ヶ月も経ち、結局ダメだったという諦めの境地に達した結果が今なのかもしれない。そのあたりの事実は確認していないからわからないけど。

 たしかにいろいろとダメな人だ。
 指示をしなくちゃなにもやらない。その指示も「ここ掃除しといて」じゃダメで「台所のシンクをスポンジに洗剤をつけて全体を5回擦ってから泡を水で流しといて。あ、スポンジも洗ってちゃんと元あった場所に戻しといてね。何か問題あったら報告して」まで言わなきゃいけない。とにかく具体的に、全ての語句を省略せずに言う。そして作業中に何か例外事項が発生した場合、例えばシンクに皿が残っていた場合等、一緒に洗ってしまえ、と思うのが一般的だと思うんだけど、彼はここで止まる。言われて無いことはどうしたらいいのかわからないから。だからなにか問題が起きたら言うようにさせる。

 ここまでするのは正直すごくしんどい。でもそこまで言えばやってくれる。
 だから例外的なことが発生しない単純な繰返し作業なら出来る。すごく速度が遅いのも問題ではあるけれど。水とかずっと出しっぱなしなのも困るけど。
 やってみて、言って聞かせてさせてみて、誉めてやらねば人は動かじ、というのをまさに実感してる。

 何かしら上手い活用方法はないかと考えても、今は掃除くらいしか思いつかない。あと単純な水撒きとか。
 やっぱりここにいちゃいけないんじゃないかと、という意見も出てる。あと10年ここで働いても野菜一つ作れるようにはならないだろう、と。そういった人たちが働けるもっと相応しい場所があるんじゃないかと。

 12月23日(日)

 社長が来る(月に連続で5日間くらい来るらしい)と面倒なことが多くなる、という話を聞いていたが、いざ来てみて、たしかにそうだなぁ、と実感する。
 でも、そんな毒を吐いている人も、社長の前だととんでもなく下手に出てるし、社長からの電話に出る時も「おつかれさまっすー!」と対応が違う。あぁ、ここでもサラリーマンだなぁ、とこちらも実感した。

 新聞を取っても朝に読む時間がなくて結局夜に読むことになるんだったら、と思って新聞は取らずに帰りに図書館へ寄って読むことにしている。もちろん金がないという理由もある。
 実際は今のところ、俺が朝起きれさえすれば朝届いた新聞を読んでから出勤することは可能。でも朝起きれないか取ってない。あともちろん金がないという理由もある。

 その図書館に寄って読む、という方法だが、実際には1週間で3日間くらいしか図書館に行けてない。
 まず月曜日は閉館日、金曜日は俺が休日で図書館の他に出掛けていることが多い、土日は17時に閉館だから仕事が終わった頃にはもう閉まってる。ということで結局は火曜〜木曜しか図書館に行ってない。その3日間も中には行けない時もある。

 つまりは結局あまり新聞を読めてない。
 ツイッターで配信される日経新聞の見出しが俺と経済が繋がっている唯一の接点。
 もう曜日感覚が全然ないし、今が世間じゃ三連休なんて、当然気付いていなかった。そうかー、みんなは休みなのかー。週休1日の底辺ナメんなよこらー。

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>http://togetter.com/li/300438
 理解されない、その障害の知識が知られていないから実現が難しいんです。逆に障害者だけの職場なんてのもあるらしいですがほんの一握り。普通である事を障害者に強要しようとしてる事に気づかない限り難しい


 こちらの当人はADHDという障害らしい。ほんとに結局は、普通のことが出来ない、と一種の諦めの意識を持った上で出来ることを探さないといけないんだろうなぁ、と。
 整理整頓用の写真を貼っておけばいつもその通りにする、という話はちょっとした可能性を感じた。

>マニュアル作って貼っとけばいいんじゃ

 1から10まで、それこそ全てのことを書いて細かく壁に貼っておけば出来るかもしれない。でもそこまで用意してやるマンパワーが足りないという事実。スペースも足りないかもしれない。しかも農業だから文章に出来ない感覚的なこともある。
 あと、ずっと注意してきて治らなかったことが、最近になって意識的にわざと治していない(こちらに対する嫌がらせっぽい)んじゃないかという疑惑が浮上。こうなったらもう何も信じられない。

 12月31日(日)

 農業に休日なんて無いんだよ!

 というわけで今日も仕事でした。えぇ、仕事でした。死ぬほどサツマイモを移動させてました。カビとか凄かったです。土埃もすごかったです。これが農家だよ! 明日は休むけど。
 つい先日もサツマイモのクレームで代品納入のためにわざわざ愛知まで車ぶっ飛ばしたりもしました(滞在時間30分)。2月に弟の結婚式があるから、そのための中央道の下見とでも思えば良かったんだろうか。

 今年はまぁいろいろありましたよね。
 まず12月の末にひぃ婆ちゃんが死んだ。今年を振り返る話なのにいきなり去年の話でごめんね。

 この関係で頻繁に愛知の実家に帰った。うちはひぃ爺ちゃんも爺ちゃんもとっくに死んでいるので、喪主はひぃ婆ちゃんの孫になる俺の父親がやった。そうなると、席次的には父親、母親、俺、嫁、弟、妹、以下親族。という形になる。他の親族を差し置いて、俺が3番目に座った。実家ではこういう序列になるんだと実感した。通夜も、葬儀も、四十九日の法要も変わらない。
 今でも、ほんとにこれがきっかけだったのかどうかはわからないけど、自分が長男だということを意識させられた。

 3月頃、妹が結婚するという話が出た。出来ちゃった結婚(妹らしくてこれがもう……)。俺の結婚式で「どこのキャバ嬢かと思った」と言われた程の妹だ。
 相手は次男なので、どこの家に住むかという話になった時、お金もないし、ウチの実家に住めばいいんじゃないのか、という案が出た。今は父親と妹しか住んでいないし、部屋も余ってる。まぁ結果的にしばらくはそういうことになった。が、結局父親との同居というのは相手にとって精神的に厳しいものがあったらしく、数ヶ月で家を出ることになる。

 8月頃、弟が結婚するという話が出る。付き合って半年くらいらしい。その話を聞いた時の家族の反応は「騙されてるんじゃないのか」というあたりがすごい。
 でも弟は過去に何度か騙されてる。今回はプロポーズもしてないのに婚約指輪を渡したという謎の状況。婚約指輪というのはプロポーズの時に渡すものじゃないのか? とにかくよくわからないが、結婚するらしい。家は相手の実家のそばに借りるらしい。

 ここでちょっと時間を戻して。
 4月、上司(課長。苦手)が転勤になる。
 7月、上司(部長。嫌い)が転勤になる。上司(新しい課長、部長)が来る。
 9月、俺、新しい部長に退社する旨を伝える。

 7月に来た上司は2人ともいい人で、社内の環境は(俺の中では)すごくよくなった。でも、元
上司達の転勤で、俺が取扱っている商品のことを知っているのが実質的に俺1人になった。
 結果的に俺が単独行動することが多くなる。自分で判断を下すことが多くなる、もしくは上司が俺の意見を通すことが多くなる。自分が主導権を握っている状態になり、仕事はかなりやりやすくなった。

 でも、とにかく楽しくなかった。

 元々、仕事なんて楽しくなかった。きっと世の中の90%以上の人はそうなんだと思う。だから俺もそれが仕事なんだと我慢していた。ただ、こうも自分がある程度好き勝手できるようになっても楽しくないなんて、やっぱりこの仕事は俺に合わないんだと思った。

 これまでも仕事なんて何度も嫌になっていた。そのたびに「totoBIGが当たったら仕事を辞めてやるんだ」と買ってみたり「小説を書いて印税生活するんだ」と小説を書いたりした。でもまぁ、そんなうまくいくこともなく3年が経っていた。
 最初の話に少し戻ると、実家はやはり俺が継ぐことになるんだろうな、と思い始めていた。弟も妹も家を出た。このまま会社勤めを続けていれば、転勤も多いし、しばらくは家を継ぐのを避ける理由も出来た。でもそんな時間稼ぎをしてもなにも解決はしない。家はボロくなるし両親も老いていく。どっちかが死んでからじゃ遅い気がした。

 そうなると今の仕事は続けていけない。というか個人的に続けたくもない。就職活動中から、俺に勤め人は出来ないと思っていた。会社に入っても、いずれ辞めるだろうと思っていた。それが今なんだと思った。

 嫁に話をすると「そんなに苦しいなら辞めればいい」と言ってくれた。いつも「辞めたい辞めたい」言っていたせいか、案外すんなりといった。「でも、次の仕事見つけてからね。あと(俺の)実家にはまだ帰りたくない」。じゃあどうすんの?

 仕事は辞めてもいい、でも次を探す必要がある、それは実家に住まない土地で探す。それってどこよ? 愛知、埼玉、東京、大阪と引越してきたけど、結局馴染みがあるのは愛知だけであって、それ以外はただの縁というか、成り行きでそうなっただけだ。特に思い入れも無い。
 どこにいくにしろ、今度の就職はIターン就職ということになる。引越さないといけない。じゃあどこへ引越そうか。

 そう思っていた時に、大阪でやる移住セミナーを偶然見つけた。移住先は山梨。はっきり言って、山梨なんて移住候補先にも挙がることもないくらいに縁の無い土地だ。でも、とにかくこの時は「移住ってなに? どうすりゃいいの?」というところからのスタートだったので、移住と
はなんぞや、ということを知るために参加した。それがまさかこんなことになろうとは思いもしなかったわけです。えぇ。

 新しい仕事を探すにしても、俺はもう普通のサラリーマンなんてやりたくないと思っていた。だったら実家に戻るまで(嫁が納得するまで)に繋ぎの中途半端なサラリーマン生活なんて送ったところでどうにもならん、と思い、結果的に実家に帰るなら田畑の管理をしなきゃいけないな、じゃあ農業やればその経験は無駄にはならんな、と農業をやることを思いついた。安易な思いつきである(キートン山田風に

 そうして就農に関する情報を集めていると、結構あるんだよね各自治体での就農支援みたいなことが。でもやっぱりどこの自治体もこれまでの人生で一切関わり合いのない土地なわけです。「雪が降って寒いところはいやだよなー」とかテキトーな理由で候補地を絞っていくと、山梨があったわけです。そういえばセミナーで山梨のことを聞いたよな、と。まぁ山梨も雪は降るし寒いんですけどね。

 しかしこの時、既に8月の末。この就農支援事業自体は7月にはすでに参加者が決定し、活動が始まっていた。今からじゃ遅すぎる。でもダメ元で山梨県庁に電話をかけてみた。こういう電話に抵抗が無くなったことが営業経験において一番成長したところ、良かったところだと思う。
 するとやたらノリのいいおっちゃんが出てきて「ちょうど今、追加募集かけようと思ってたとこなんだよねー。また明日にでも県のHP更新するからそこ見てよ」とのこと。なんですとー! と奇跡的な状況だったのでそのまま応募。9月には面接して、採用の通知を受けて、部屋探しとかがほんとに役所が使えなくて大変だったけど、とにかく仕事の引継ぎを1ヶ月で無理やり終わらせて11月には山梨入り。12月からは農場で働き始めた。

 やっぱりこれが今年の一番大きな変化だった。時点で嫁を孕ませたこと。会社を辞めるつもりになってて、やっぱり子作りは先に延ばそうと思っていた時にはもう遅くて、出来てたからなぁ。ただ、山梨にきてから嫁が全くの一人じゃないということが、良かったのかと思う。ほんとに嫁を一人にしてたら、嫁は話し相手もいないしきつかったと思う。

 それから、今年の初めに目標に掲げていた小説2本完成、これは1本しか出来ませんでしたすみませんでした!
 できた1本は応募したけど、結果が出るのが5月とかなんだよなぁ。今は嫁が2月末締切りのコミックエッセイの賞に出してとか言い出したので、まずは俺も2月末を目標に書きます。嫁にデビュー先越されたりとか……。

 山梨に来たのは農業をやるのもそうだけど、やっぱり環境を変えて小説を書く時間を作りたかったというのがメインなので、そっちに力入れていきます。
 それじゃ長くなったけど、今年もありがとうございました。来年もよろしく!

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>社長って、――あの人?
 そして新聞読んでるんだ・・さすがだなぁ。 <= 新聞は毎年センター試験を受けるためだけに 買うとか・・・IT って新聞読まなくてもなんとかなるし(’’;

 一部伏せました。特定恐い。
 あの人は『代表』という肩書きで、なぜか社長はあの人の奥さんということになっています。その社長の方が厄介だという話。俺はまだあまり絡んでないからよくわからんが。
 あの人が有名なおかげというかなんというか、販路はそういうところで掴んでくるから販売は気にせず、農作業に集中できるのが今のところありがたい。

 年末年始で図書館が空いてないから、会社で取ってる山梨日日新聞という地元紙を読んでみたらまず紙の枚数が少ないのと、ほんとに地元の記事しか載ってなくて絶望した。トンネルとリニアのことしか書いてない。
 今は読んで何とかなるとかならないとかじゃなくて、世間から取り残されそうで恐いという理由で読む意味合いの方が近い。ネット記事じゃどうしても興味があるものしか読まないから、必然的に視界に情報が入ってくる紙媒体っていうのは、これはこれでいいと思ってる。

 俺にはむしろセンターをやるために買っていることの方がすごいと思うんだが……。センターは2回受けたからもういいや。